筋肉がつかないのは腸内環境のせい？管理栄養士＆トレーナーが教える食事改善のポイント

腸内環境が乱れていると、いくら栄養バランスのとれた食事を摂取しても効率よく吸収されず、筋肉の合成に十分な栄養が行き渡らない可能性があります。

そのため腸の健康を維持することは、筋肉の成長にとっても大切な要素です。

腸内環境が悪化する主な原因には、食物繊維の摂取不足、加工食品の過剰摂取、ストレス、運動不足などが挙げられます。

これらの要素を改善することで腸の働きを活性化することができ、栄養の吸収効率を高めることに繋がります。

【お客様のお悩み】

「タンパク質も糖質も意識しているのに、筋肉がついている感覚がない。」

【トレーナーアンサー】

多くの人が筋肉をつけるために“何を食べるか”ばかりを意識しています。
しかし、それを“しっかり吸収できる身体”になっていないといくら栄養バランスの整った食事を摂っても無駄になってしまいます。
筋肉をつけるためには、まず腸内環境を整え、栄養の吸収効率を最大限に高めることが重要になります。

腸内環境を整えるためにおすすめなのが、【1日1パックのきのこを食べること】です。

きのこには食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を整える効果が期待できます。
きのこの種類によって、食物繊維の種類や量は異なりますが、しいたけやなめこは水溶性食物繊維を豊富に含むため、腸内の善玉菌を増やすのに役立ちます。
また、しめじやえのき茸は、不溶性食物繊維を多く含み、便のカサを増やしたり、腸の蠕動運動を促進するなどの効果が期待できます。

腸内環境を整える食材として、わかめやその他の海藻類もよく知られていますが、きのこは炒め物やスープ、味噌汁など幅広い料理に活用できる点で非常に優れています。

また、食物繊維のバランスが良く腸内環境を整える効果が期待でき、毎日の食事に取り入れやすいのが魅力です。

腸内環境を整えるためには、発酵食品を積極的に取り入れることが大切です。

納豆やヨーグルト、キムチ、味噌などの発酵食品には善玉菌が含まれています。
また、善玉菌が増えることで腸内バランスが整い、栄養吸収がスムーズに行えます。
そのため、栄養素を効率良く利用できる環境を作り上げることができます。

発酵食品を毎日の食事に積極的に取り入れてみましょう。

きのこの他にも、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維をバランス良く摂取することが腸内環境改善のために大切です。

水溶性食物繊維は、海藻やオクラ、山芋などねばねばする食品に多く含まれており、便秘予防やコレステロール濃度を下げる効果や血糖値の上昇を抑制する効果が期待されています。

また、不溶性食物繊維は、先ほどご紹したきのこ類やごぼう、れんこんなど硬く、ザラザラした食品に多く含まれます。
腸内細菌による分解を受けにくいため、食後の血糖値の急激な上昇を抑制、また便の体積を増やし便秘改善の効果が期待できます。

朝食をしっかり摂ることで、腸を適度に刺激し、1日を通じてスムーズな消化・吸収をサポートできます。
水分をこまめに摂取することも腸の働きを助けるポイントの一つです。

筋肉をつけたい人は、タンパク質だけではなく、まずは腸が栄養を吸収しやすい環境を作ることに意識を向けられると良いですね。